千葉県では自転車保険への加入が義務化されます(令和4年7月1日から)
更新:2024年4月1日
千葉県では「千葉県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」の改正により、令和4年7月1日から、自転車利用中の事故で他人にケガをさせてしまった場合などの損害を賠償できる保険等への加入が義務となります。
近年、自転車による重大な交通事故が発生しております。
自転車は、交通事故の被害者だけでなく、加害者になることもあります。
加害者となった場合には、損害賠償責任が生じ、高額な賠償額を請求されることもあります。
あなたと被害者を守るため、自転車保険(自転車損害賠償保険等)に加入しましょう。
(注釈)自転車保険については、インターネットやコンビニ等で簡単に加入できる商品など、多数の保険が各保険会社より販売されているほか、自動車保険や火災保険などの特約(個人賠償責任補償特約)で対応できる場合もありますので、保険の内容や加入方法については各保険会社や組合、代理店に直接お問い合わせください。
自転車事故は高額な賠償金が発生することがあります
高額賠償事例(1)
(賠償額:9,521万円)
夜間、小学生が自転車で坂道を時速20~30km/hで下っていたところ、歩行中の女性と正面衝突し、女性は頭の骨を折り、意識が戻らない状態となった。
(神戸地方裁判所・平成25年7月判決)
高額賠償事例(2)
(賠償額:9,266万円)
高校生が自転車横断帯のかなり手前の歩道から車道を斜めに横断したところ、対向車線を自転車で直進してきた男性会社員と衝突し、男性会社員は重い障害(言語機能の喪失等)が残った。
(東京地方裁判所・平成20年6月判決)
自転車保険(賠償責任保険)の種類と補償の対象
自転車乗車中に他の人にケガを負わせてしまった場合などに補償される保険の種類は次の通りです。
なお、保険の種類や契約内容によって補償の対象が異なる場合がありますので、詳細につきましては、保険証券や加入者証、各保険会社のホームページなどで契約内容をご確認ください。
種類・名称 | 補償の対象 |
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個人賠償責任補償特約(注釈1)のある
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特約なしの
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PTAや学校が窓口の保険
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自転車向けの保険 |
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注釈1:特約の名称は、保険会社により異なる場合があります。
種類・名称 | 補償の対象 |
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TSマーク付帯保険の場合 |
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個人賠償責任保険
相手にケガをさせたり、相手のモノを壊したりしてしまい、法律上の損害賠償責任を負った場合に損害賠償額が補償される保険です。
自動車の任意保険などに追加した「個人賠償責任補償特約(注釈1)」
自動車の任意保険や傷害保険、火災保険、クレジットカードの付帯保険などに「個人賠償責任補償特約(注釈1)」を追加することで、自転車事故により賠償責任に備えることができます。
補償の対象:相手の生命・からだ
注釈1:特約の名称は、保険会社によって異なる場合があります。
PTAや学校が窓口の保険
「小・中学校総合補償制度」「高校生総合補償制度」「全国高P連賠償責任補償制度」などが該当します。
補償の対象:相手の生命・からだ・財産、自分の生命・からだ
自転車向けの保険
自転車運転中に、他人にケガなどをさせて賠償責任が生じた場合(個人賠償責任保険)と自分がケガなどをした場合(傷害保険)の両方を補償する保険です。
補償の対象:相手の生命・からだ・財産、自分の生命・からだ
自転車を利用される事業者様へ
「事業者用の賠償責任保険に加入していますか?」
業務中の自転車事故は、個人で加入している保険(個人賠償責任保険等)では補償の対象外となります。
事業者様におかれましては、事業者向けの賠償責任保険に加入されることをお勧めします。
TSマーク付帯保険
自転車の安全整備店で購入または点検整備した自転車に貼られる「TSマーク」に付いている保険です。
「個人賠償責任保険」と異なり、自転車そのものに保険が掛けられていますので、TSマークが貼られた自転車で起こしてしまった事故について補償されます。
保険期間:1年間
再度、点検整備を受けると保険期間を更新することができます。
補償の対象:相手の生命・からだ、自分の生命・からだ