地震対策は、万全ですか
更新:2011年3月31日
9月1日は「防災の日」、8月30日から9月5日は「防災週間」
家庭での地震対策 地震時の負傷者を減らすために
阪神淡路大震災、新潟県中越地震等、近年発生した地震の被害状況を分析すると、家具類の転倒・落下による負傷者が多数発生しています。
地震が発生したときに、まず怪我をしないこと、そして地震がおさまった後に無事に家の中かから避難することができるよう家具転倒の防止対策をしておきましょう。
家庭内における安全空間の確保
1.安全空間をつくる
- 就寝する部屋や幼児、高齢者、病人等がいる部屋は、極力家具を置かない。やむを得ずおく場合には、家具類が転倒・落下しないよう固定する。
- 家の改築等の機会にウオークインクロゼットや造り付け家具等を設ける。
- 集中収納で生活空間と収納場所を分けると、家具類の転倒や散乱の被害を少なくできる。
2.安全な家具の配置をする
- 就寝する部屋の家具類は、固定するか転倒しても受傷することのない位置に配置する。
- 家具類は、窓ガラス等を背にして置くと家具類の揺れにより窓ガラスが割れるのでガラス等を背にして配置しない。
- 家具が転倒してもお互いに干渉し合うなど、安全な空間が確保できるように配置する。
- 照明器具は、天井や壁に直接取り付けることにより安全性を高くすることができる。
家具類の転倒・落下防止対策
1.家具を固定する前に
- 家具を固定する前に柱や鴨居がある場合には、強度を確認し金具等で固定する。
- 柱や鴨居が近くにない場合は、壁に固定する。この場合、壁の下地の桟を確認し固定する。
2.家具の重心を低くする
- 家具の重心が高いと倒れやすいことから、軽いものは上に、重いものは下に置くなど、重心を低くすることを心がける。
- 食器棚等は、扉開放防止装置を施すことで収容物等の散乱防止を期待できる。また、揺れに伴う収容物の動きを止め、食器棚等の家具類自体の重心移動を防止することで転倒防止につながる。
- 背の高い家具は倒れやすいので必ず固定する。
- 地震発生後は、余震に備えて、タンスなどの一番下の引き出しを手前に出しておくと、転倒防止の役目を果たす。
3.家具転倒防止金具等で家具を固定する
- 家具類の転倒・落下を防止するため、L型金具や家具転倒防止器具で家具類を固定する。
- 二段重ねの家具類は、上下を平型金具類等で連結して一体化して壁に固定する。
- 壁に釘が打てない場合には、天井で拘束して転倒を防止するポール式の器具を活用したり、家具の足元にマット式の器具等を挟んで背面の壁に後掲させる。
- 高さ調節式の上置型すき間埋めの収納ユニットは、広い面で天井と家具の間を支えることから、ポール式と比較して高い効果が期待できる。
- 2種類以上の家具の固定対策を併用することで高い効果が期待できる。
家の周囲を安全に
地震が起きたときは、家の周りにあるブロック塀が倒れたり、屋根瓦が落下したりして、けがをするおそれがあります。
家の中の家具などの固定だけでなく、家の周りの安全対策も大切です。
家の周囲の安全点検を行いましょう。
1.屋根がわら
- 破損していたり、不安定な状態になっていないか。
- 危険であれば専門業者に修理を依頼する。
2.アンテナ
- テレビなどのアンテナに、腐食やぐらつきがないか。
- 不安定であれば、補強・修理する。
3.ブロック塀
- ひび割れや破損があれば、修理する。
- 土中に基礎部分がないもの、控え壁がないもの、鉄筋が入っていないものは補強する。
4.プロパンガスのボンベ
- ぐらつきはないか。
- 平らなところに設置し、チェーンやバンドなどで壁にしっかり固定する。
5.エアコンの室外機
建物の2階などに設置してある室外機の止め具に腐食やぐらつきはないか。
あれば修理し固定する。
6.ベランダなどにある物
落下しそうな植木鉢やプランターなどがあれば低い位置に置くか、安全な場所に移しておく。