仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に向けて
更新:2024年9月1日
仕事は、暮らしを支え、生きがいや喜びをもたらすものですが、同時に、家事・育児、近隣との付き合いなどの生活も暮らしに欠かすことができないものであり、その充実があってこそ、人生の生きがい、喜びは倍増します。
しかしながら、現実の社会には、安定した仕事に就けず、経済的に自立することができない、仕事に追われ、心身の疲労から健康を害しかねない、仕事と子育てや老親の介護との両立に悩むなど、仕事と生活の間で問題を抱える人が多く見られます。
これらが、働く人々の将来への不安や豊かさが実感できない大きな要因となっており、社会の活力の低下や少子化・人口減少という現象にまで繋がっていると言えます。それを解決する取り組みが、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現です。仕事と生活の調和の実現は、皆さん一人ひとりが望む生き方ができる社会の実現にとって必要不可欠です。皆さんも自らの仕事と生活の調和の在り方を考えてみませんか。
仕事と生活の調和とは(定義)
「憲章」では、仕事と生活の調和が実現した社会は、
「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」
とされ、具体的には以下のとおりとされています。
1. 就労による経済的自立が可能な社会
経済的自立を必要とする者、とりわけ若者がいきいきと働くことができ、かつ、経済的に自立可能な働き方ができ、結婚や子育てに関する希望の実現に向けて、暮らしの経済的基盤が確保できる。
2. 健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会
働く人々の健康が保持され、家族・友人などとの充実した時間、自己啓発や地域活動への参加のための時間などを持てる豊かな生活ができる。
3. 多様な働き方・生き方が選択できる社会
性別や年齢などにかかわらず、誰もが自らの意欲と能力を持って様々な働き方や生き方に挑戦できる機会が提供されており、子育てや親の介護が必要な時期など個人の置かれた状況に応じて多様で柔軟な働き方が選択でき、しかも公正な処遇が確保されている。
なぜ今仕事と生活の調和なのか
個人
- 仕事と家庭の両立が困難
・ライフスタイルや意識の変化
・両立希望に反して仕事中心になる男性
・家庭責任が重く希望する形で働くのが難しい女性
- 自己啓発や地域活動への参加が困難
- 長時間労働が心身の健康に悪影響
⇒ 希望するバランスの実現のために必要
社会全体
- 労働力不足の深刻化
- 生産性の低下・活力の衰退
- 少子化の急速な進行
- 地域社会のつながりの希薄化
⇒ 経済社会の活力向上のために必要
個々の企業・組織
- 人材獲得競争の激化
⇒ 多様な人材を活かし競争力を強化するために必要
・従業員の人生の段階に応じたニーズへの対応(若年層、子育て層、介護層、高齢層)
・意欲や満足度の向上
・心身の健康の維持
・女性の活用
令和6年度「全国労働衛生週間」について
令和6年度「全国労働衛生週間」が10月1日から10月7日まで実施されます。
全国労働衛生週間は、労働者の健康管理や職場環境の改善など「労働衛生」に関する国民の意識を高め、職場の自主的な活動を促して労働者の健康を確保することを目的に毎年実施されており、今年度のスローガンは、『推してます みんなの笑顔の 健康職場』です。
誰もが快適で健康に働ける職場づくりへのご協力をお願いいたします。